目次
切迫早産になったのは赤ちゃんからのメッセージ⁉
私には子供が一人います。
私は妊娠した時、正社員としてフルタイムで働いており中途入社した会社で営業事務をしていました。
忙しい時期は遅くまで残業することもあり、それなりにストレスはあったものの私は働くことが好きでした。
妊娠が発覚してからもそれまでと変わらず業務をこなしていましたが、とにかく体調優先!
無理はしないと心に決めていました。
お腹のふくらみも目立ち始めもうすぐ妊娠8ヶ月というある日、仕事中に腹痛が。
なんとそのまま緊急入院になってしまったのです。
妊娠中は予期せぬことが起きたり、経験してみて初めて気づかされることがたくさんあります。
「本当は休みたいけど、仕事のことを考えると休めない」
「みんな頑張っているんだから私も頑張らなくちゃ」と少し無理をしてしまっているプレママさん、いませんか?
休まなくてはいけない状況になってしまった…それはママを守るための赤ちゃんからのメッセージかもしれません。
今回は、私自身が切迫早産となり突然会社を休まなければならなくなったこと、そのことを通して学んだことをお話したいと思います。
まさかの緊急入院、そして休職
出産予定日が決まり本格的につわりが始まった頃、直属の上司に妊娠を報告しました。
その時に、産休育休を頂き仕事は続けていきたいという希望も伝え了承してもらえました。
しばらくして、私が復帰するまでの間は派遣社員の方がきてくれることが決まりました。
当時担当していた業務は私一人でやっていることが多く、代わりにできる人がいないという業務もありました。
そこで少しずつマニュアル作りを始めました。
無理をしているという自覚はなかったのですが、ある日仕事中に腹痛が。
最初はあれ?という程度でしたが段々と痛みが強くなってきました。
痛くて痛くて歩くのもやっと。さすがにこれはただ事じゃないと思い会社を早退して、なんとか病院へたどり着きました。
そして、そのまま緊急入院となってしまったのです。
とにかく赤ちゃんが無事でよかった、お腹にとどまってくれている。
病院に着いた安心感からか、お腹の痛みは少し落ち着いてきたようにも思えましたが、それも束の間。
今度は「これからどうなるんだろう」という激しい不安におそわれました。
自分を責めた突然の入院と安静生活
激しい腹痛とともに病院へたどり着いた時、子宮口が1cmくらい開いていると言われました。
熱を測ると38℃超え、すぐに点滴が始まりました。
その副作用で動機や吐き気までしてきて、おまけに血液検査の結果かなりの貧血でした。
このとき26週。
このまま早く産まれてきてしまったらどうしよう。先の見えない不安と慣れない入院生活で精神的に不安定になっていました。
お腹の子を心配する一方で、やっぱり気になっていたのは会社や仕事のことでした。
24時間点滴を続け安静にしていなければならなかったため、夫にお願いをして会社には菓子折りを持って挨拶へ行ってもらいました。
この時、こころよく引き受けてくれた夫には感謝しています。
夫婦なんだから当たり前ではなく、心配しなくても大丈夫だよと言って代わりに頭を下げに行ってくれた夫。
私にとっては「この人でよかった」と思えた出来事でもありました。
代わりに会社へ行ってくれた夫は私の上司に、入院してしまうくらい負担をかけてしまって申し訳ない、と反対にあやまられたそうです。
「みんないい人だね。仕事のことは心配せずに、今はゆっくり休んでと言っていたよ」と夫に言われ、少し安心した気持ちになりました。
でも、本当はこんなはずじゃなかったのに、と思っていました。
マニュアルを完成させてちゃんとに引きつぎもして、産休までしっかり働くつもりでした。
私の会社には、産休育休を取得して復帰した女性が2人いました。
2人とも産休まできっちり働き、1年の育休をとって復帰しています。
それに比べて私は…。こうなってしまった自分を責めていました。
ママの代わりはいない
入院中はトイレと食事以外はベッドで横になる毎日でした。
不安になってメソメソしていると激しくなる胎動。
まるでお腹の赤ちゃんが「大丈夫だよ、元気だよ、心配しないで」とはげましてくれているみたいでした。
そんな胎動を感じるたびに、私は少しずつ前向きに考えられるようになった気がします。
そしてお腹の中で赤ちゃんが元気に育っていることがどれだけ幸せなことか、毎日お腹に手を当てながら感謝するようになりました。
お腹にとどまってくれてよかった。
赤ちゃんに異常があるわけではなく、元気でいてくれてよかった。
入院生活はつらいけど、何かあればすぐに先生に診察してもらえる。
仕事に復帰したら、頑張って恩返しをしよう。
会社の同僚や後輩が妊娠した時は、自分にできることをこころよく引き受けよう。
私の代わりに仕事をしてくれる人はいても、お腹の赤ちゃんのママは私しかいないんだ!
突然の入院から休職し、そのまま産休へ
入院は1ヶ月続きなんとか退院へとこぎ着けたものの、医師からは36週まで安静生活を続けるようにすすめられました。
「ママと赤ちゃんのためにできるなら仕事は休んだ方がいいかな。診断書を書きますよ」と言われました。
この瞬間、目に見えないくさりが自分の心と体からガラガラと音を立てて外れいくようでした。
本当は休みたい!安静にしていることで今回のようなことが防げるのなら復帰したくない。
これが私の本音でした。
会社には診断書を提出し休職を延長、そのまま産休に入らせてもらえるようにお願いをしました。
私の希望を受け入れてもらったおかげで、36週まで安静生活を続けることができました。
そして予定日の4日前、無事に出産することができたのです。
順調な妊娠期間を経て出産までいかれるママさんはたくさんいらっしゃいます。
でも中には、私と同じように予期せぬトラブルが起きて入院になってしまったり、安静生活をしなくてはならなくなった方も多いと思います。
お仕事をしていたり、上にお子さんがいるママはなかなか休めないこともあると思いますが、大好きなママを守るために赤ちゃんが「ママ少し頑張りすぎだよ、無理しないで」と言っているのかもしれません。
切迫流産や切迫早産は仕事や家事を頑張りすぎたからなってしまうものでもないし、ゆったりと過ごせていてもなってしまうことだってあると思います。
でも、もし今「本当は仕事を休みたいけど、なかなか休めない」と悩んで無理をしているママさんがいらっしゃったら、是非お伝えしたいです。
お腹の赤ちゃんのママの代わりは誰もいない、誰にもなれない
仕事は復帰したら頑張ればいい
自分の代わりに時間や労力を費やしてくれた人がいたら感謝をして
今度は自分が誰かの力になればいい
いまは、お腹の中で赤ちゃんを育てて、元気に赤ちゃんを産むことだけを考えていいんです。
私はそう強く思います。
最後に
妊娠、出産は奇跡の連続です。
ママも赤ちゃんも元気に出産できること、それがなによりも大切なことだと私は思います。
私は切迫早産になったことで、当たり前のことなんてないんだと大切なことに気づかされました。
あれこれ深く考えても自分にはどうすることもできないことだってあります。
誰かをたよって力を借りてもいいと思います。
感謝の気持ちを忘れずに今度は自分が誰かの力になる、それでいいんだと学んだ妊娠期間でもありました。
私の経験がどなたかの”ほんの少しの勇気”につながれば幸いです。
すべての妊婦さんが心穏やかに安心して出産にのぞめる世の中であって欲しいなと願っています。